土曜日テレビ朝日の人気番組『博士ちゃん』で紹介される「テーブルウェアスタイリスト」という資格、みなさんはご存知でしたか?
私は「テーブルウェアスタイリスト」と聞いて「テーブルクロスとかナプキンを選ぶ人??」と思いましたが、ちょっと違いました(笑)
初めて聞いた「テーブルウェアスタイリスト」という資格とそのメリット、試験の難易度や実際に出題される問題について、気になったのでを調べてみました。
テーブルウェアスタイリストとは?
テーブルウェアスタイリストとは、
のことをいいます。
2014年に日本で初めて食器に特化した専門スキルを学ぶ資格として誕生しました。
テーブルウェアスタイリストの活躍の場一覧
ひと口に「テーブルウェアスタイリスト」と言っても、その活躍の場は様々なようです。
プロフェッショナルとして認定された後は、どのようなキャリアが待っているのでしょうか?
以下はその職業例です。
- 食に関する企業などでのセミナー
- 食器に関わる習い事でのアドバイス
- 海外からの旅行者への器専門店や器問屋街巡り
- 日本の器観光ご案内
- 食器売り場でのディスプレイ、スタイリング提案
- 器や食関連のライター、メディア活動
- 食器メーカーに勤務、転職
- その他食に関する様々なシーンでのアドバイザーなど
テーブルウェアスタイリストについて調べる前は「結婚式場などでのテーブルの装飾アドバイザー」を何となくイメージしていましたが、本当にいろんな活躍の場があるようですね。
英語が得意な方は外国人向けに日本の食器や器を紹介する仕事もできそうですし、海外での活躍も期待できそうですね。
テーブルウェアスタイリストのランクは?
テーブルウェアスタイリストには、ジュニア、ブロンズ、シルバー、プロフェッショナルの4つのランクが存在ます。

そしてそれぞれの資格取得には、必ずランクごとの「講座」を受講する必要があります。
それぞれのランクごとに講座で学ぶことができる専門性やスキルは以下の通りです。
ジュニア
テーブルウェアに関する基礎的なルールの習得者として、当連合会が認定する資格。
※プロップスタイリングとは、「空間を生かしたデザイン」をスタイリングすること。
ブロンズ
テーブルウェアに関する基礎的なルールの習得者として、当連合会が認定する資格。
シルバー
テーブルウェアに関する基礎的なルールの習得者として、当連合会が認定する資格。
プロフェッショナル
テーブルウェアスタイリストとして、テーブルウェアに関する知識や技術を人に教えるレベル、当団体が認める技術者として相応しい方に当連合会が認定する資格。
テーブルウェアスタイリストの受講料と受験料は?
資格の体系が分かったら、早速講義に申し込もう!
と言いたいところですが、気になるのが受講期間とその受講料ですよね。
ランクによって得られる専門性は異なりますので、当然期間も料金もそれぞれ異なっています。
以下でまとめてみました。
ジュニア
- 受講期間:1日~2日間
- 受講料:30,000+消費税
- 受験料:20,000+消費税
ブロンズ
- 受講期間:5か月間(月1回講義)
- 受講料:50,000+消費税
- 受験料:20,000+消費税
シルバー
- 受講期間:3か月間(月2回講義)
- 受講料:70,000+消費税
- 受験料:30,000+消費税
プロフェッショナル
- 受講期間:3か月間(月2回講義)
- 受講料:95,000+消費税
- 受験料:40,000+消費税
受講期間と授業料のまとめ
仮にプロフェッショナルまですべて受講した場合の受講期間と料金は以下になります。
- 受講期間:2日+5か月+3か月+3か月=約1年
- 料金:5万+7万+10万+13万5千=35万5千円
どうでしょう? 思ったよりも高いですか? 安いですか?
私は思っていたよりも高いと感じました。
「食器が好きだから試しに受けてみよーっと♪」
ってゆうノリで受けられるものではないようですね(笑)。
しかし、この料金が高いか安いかは当然講義内容や取得した資格の価値によって異なりますよね。
では次にテーブルウェアスタイリストの難易度や実際に出題される問題を見てみましょう。
テーブルウェアスタイリストの難易度は?どんな問題が出る?
テーブルウェアスタイリストについての難易度や試験の過去問を調べてみましたが、残念ながらネット上にそれらしきものは発見できませんでした。
しかし公式サイトに「試験内容」と「講義内容」が掲載されていたので、そちらを読み解くことである程度の出題内容やその難易度を推察することができます。
ということで、テーブルウェアスタイリストのランク別試験内容と講義内容をまとめてみました。
ジュニア
試験内容
- 作品審査(所定の用紙に写真添付及び作品説明を記入し提出)
- 筆記試験(15分程度の選択式)
- 質疑応答試験(10分)
講義内容
- スタイリングの基礎と洋の基礎テーブルスタイリング(講義・実習)
- 和の基礎テーブルスタイリングとテーブルフラワー(講義・実習)
ブロンズ
試験内容
- 作品審査(所定の用紙に写真添付及び作品説明を記入し提出)
- 筆記試験(15分程度の選択式)
- 質疑応答試験(10分)
- 実技試験
講義内容
- 【洋】基礎Ⅱ セミフォーマルモーニングスタイル
【テーブルフラワー】基礎Ⅰ シャンペトルブーケの復習 - 【和】基礎Ⅲ 和茶時間のテーブルスタイリング基礎Ⅳ 和食器の基礎知識と産地
【テーブルフラワー】基礎Ⅱ スポンジアレンジメント フリースタイルの復習 - 【フード】フードスタイリング基礎
- 【テーブルフラワー】基礎Ⅲ スポンジアレンジメント ラウンドスタイル
- 【洋】基礎Ⅲ 洋食器の種類と基礎知識
【テーブルフラワー】ご自身がイメージするスタイルで制作していただきます。 - 【洋】基礎Ⅳ ビュッフェスタイルの基礎
【テーブルフラワー】基礎Ⅳ ビュッフェスタイル投げ生け
ブロンズは受講期間が最も長いランクです。
上記6講義をおよそ5カ月間かけて受講します。
講義ごと、受講後には実際に2名用テーブルのスタイリングや、盛り付けと天板を使用した三角構図、スポンジアレンジメントの制作、ビュッフェのプレゼンテーションなどの実習が用意されています。
シルバー
試験内容
- 作品審査(所定の用紙に写真添付及び作品説明を記入し、課題に沿ったスタイリングを提出)
- 筆記試験(10問中8問正解で合格)
- 実技試験(シルバーライセンスで作成したブックの提出)
講義内容
- 【洋】基礎Ⅴ ティータイムのテーブルスタイリング
【テーブルフラワー】ご自身がスタイリングされるテーブルのイメージに合わせ制作 - 【インテリアファブリック】インテリアとファブリックの基礎知識
- 【テーブルフラワー】応用Ⅰ スポンジアレンジメント ホリゾントスタイル
- 【和&カメラ】応用Ⅰ シノワズリスタイルのテーブルスタイリング
- 【洋】基礎Ⅵ フォーマルセッティングとウエディング
【テーブルフラワー】応用Ⅰ スポンジアレンジメント ホリゾントスタイルの復習 - 【洋】応用Ⅰ パーティープランニング
【テーブルフラワー】ご自身がスタイリングされるテーブルのイメージに合わせ制作
こちらは全6講義を3カ月間(月1日、午前、午後受講)で実施。講義後は、4名用テーブルのスタイリング、スポンジアレンジメントの制作、シノワズリスタイルの天板を用いたスタイリングおよび撮影、ウエディングをテーマに4名用テーブルをスタイリング、パーティーをテーマとした4名用テーブルのスタイリングおよびプランのプレゼンテーションなど、かなり実践的な実習も用意されています。
プロフェッショナル
試験内容
- 作品審査(所定の用紙に写真添付及び作品説明を記入し提出)
- 筆記試験(15分程度の選択式)
- 実技・面接試験(基本のスタイリングの実技試験を行った上での質疑)
- プロフェッショナルクラスで作ったブックの提出
講義内容
講義内容はジュニアのテキストを参照とのこと。
試験内容と講義内容まとめ
テーブルウェアスタイリストの試験内容と講義内容をまとめてみましたが、すごいボリュームですね!
これは最短でも1年はかかるわけです。
1年でこれだけの量勉強して実習したら、1年後にはきっと別人のような専門性が身に着けられるでしょうね。
本気で取り組みたい方にはぴったりな環境ではないでしょうか。
推測に過ぎませんが、試験の難易度はそれほど高くないと考えられます。
一般的に難易度の高い検定試験(簿記や宅建など)はその対策のために参考書が普及しますが、テーブルウェアスタイリストに関してはテキストの一般販売は無いようです。
そのため講義で学んだ内容がそのまま試験として出題されることが考えられますので、きちんと講義を受講すれば合格できる試験でしょう。(テキストの一般販売がないのに講義で学んだこと以外が出題されては誰も合格できませんからね)
試験には「受からせる試験」と「落とす試験」があると良く言われますが、テーブルウェアスタイリストの試験に関しては「受からせる試験」であると考えられます。
つまり点数そのものよりも、講義で学んだ内容をきちんと理解できているか?を試される試験になると予想できますね。
テーブルウェアスタイリストのメリット
以上、テーブルウェアスタイリストについて調べてみました。
はじめは受講料が思いのほか高く、受講期間も想像よりはるかに長かったことに驚きましたが、その受講内容を見れば納得ですね。
テーブルウェアスタイリストは単なる「資格取得」ではなく、「学校」なんだと感じました。
プロフェッショナルを取得するために必要な期間は最短1年と料金35万円です。
数字だけ聞くと尻込みしてしまいそうですが、35万円払って1年間学校に通うと思えば、かなりリーズナブルではな金額ではないでしょうか?
一般的に資格試験の受講用というのはその難易度と取得後に得らる利益を勘案して設定されていますが、
プロのテーブルウェアスタイリストであれば35万円を1年以内に回収することは容易いはずです。
上記で紹介した内容のおさらいにはなりますが、テーブルウェアスタイリスト取得後には以下のようなキャリアが開けています。
- 食に関する企業などでのセミナー
- 食器に関わる習い事でのアドバイス
- 海外からの旅行者への器専門店や器問屋街巡り
- 日本の器観光ご案内
- 食器売り場でのディスプレイ、スタイリング提案
- 器や食関連のライター、メディア活動
- 食器メーカーに勤務、転職
- その他食に関する様々なシーンでのアドバイザーなど
そう考えると、やはり1年35万円という金額と、テーブルウェアスタイリストという肩書は、かなり魅力的な資格であると感じました。
受講内容を見ればわかる通り、勉強しただけで人間としての品格が上がりそうな気がしてしまうのは私だけでしょうか?(笑)
以下はジュニア・テーブルウェアスタイリストの講座動画ですが、見ているだけでなんだか背筋が伸び、気品が身につきそうな気がします(笑)
ちなみに受講者は高校生から50代会社役員までとかなり幅広いようです。
みなさんも興味があったらチャレンジしてみましょう!